修学旅行 5日目(マリンアカデミー・市内観光)

いよいよ実際にアメリカで活動をするのは今日は最後!
朝起きて窓から外を見ると、サンフランシスコ市内、かなりの霧。

霧のJAPAN TOWN(五重の塔とGEARY STREET)

霧のJAPAN TOWN(五重の塔とGEARY STREET)


朝食はホテルの一階にある、雰囲気が良い感じのレストラン「DOT RESTAURANT」で。食パンはおいしかったけどカリッカリのベーコンは微妙…。アメリカには柔らかいベーコンはないのか!?
そしてホテルを出発。サンフランシスコ市内をバスで進むと、坂の多さに驚かされる。どこを見ても坂ばかり。歩いたら疲れてしまいそうなほどだ。やがて、ゴールデンゲートブリッジが見えてくるはず…なのだが、あまりの霧で全然見えない。でも、サンフランシスコでは霧はよくあるものらしい。数十メートル先が見えないのに、車は徐行もせずぶっ飛ばしている。ひとまず、ゴールデンゲートブリッジがよく見える場所でバスを降りる。が、やはり霧が濃すぎる。何も見えない。

霧の中のゴールデンゲートブリッジをちょいと下のアングルから

霧の中のゴールデンゲートブリッジをちょいと下のアングルから

「お昼帰ってくる時には見えるでしょう。」
というガイドさんの言葉を信じ、とりあえずこれ以上見るのは諦めて、再び目的地へと向かう。
今日の第一目的地は「Marin Academy」という高校だ。ここで、現地の高校生と交流会、主に、日本文化の紹介をするらしい。
僕は、アメリカに来る前までは、
(まぁ、”海外研修”らしいものか。しんどいな…)
と思っていたが、昨日辺りからは、
(ぉ、何か楽しみー)
と思い始めていた。
なぜなら、アメリカに着てからこれまで、店やホテルのフロントなどで少し英語で話したものの、ほとんどが日本語で何とかなっているからだ。英語は得意じゃない、むしろ苦手。でも、このままだと、せっかくアメリカに着たのに、イマイチスリルが足りない。だから、この交流会で、自分のヘタクソな英語でなんとか頑張ろうと思っていた。
…とは言いつつも、やっぱり高校の前に到着すると緊張する。バスから降りるその足が重くなる。

Marin Academy

Marin Academy

ここで、現地の高校生に紹介する日本の文化は、皆、事前に決めてある。僕は趣味が鉄道撮影ということもあって、「新幹線」を紹介しようと決めていた。自分の撮った写真はたくさんあるので、最悪、写真を見せていれば何とかなるのではないかという部分もあった。
高校生たちが現れると、彼らもやはり緊張しているようだ。これでは何も始まらないので、僕らの担任の先生が「んじゃー、お前はこの子と話して。」と、(無理矢理)お互いをくっつけ始めた。いつまでも引っ込んでちゃ仕方ないので、できるだけ先生の近くに突っ立ってたら、うまい具合に先生に「じゃ、とみやまはこの子と話してくれ。」と言われ、男子高校生とペアになることができた。
ここまでくれば後はラクだ。
(相手に「コイツの英語ヘタクソ」と気味悪がられるよりも、緊張でお互い黙り合ってるほうがよっぽど気味が悪い。)
という考えなので、とりあえず自己紹介から入り、
「I will introduce the “Shinkansen”. Do you know the “Shinkansen”?」
とか、適当に話してみる。
そしたら
「I don’t know.」
だって。うん、通じてる通じてる!(感動
あとは写真を見せながら、新幹線について軽く語って、ネタがなくなったところでA4サイズの巨大な写真を見せて、
「This is my best photo.」
とか言ってたら、なんだかよくわからないうちにカメラの話題になって、僕のデジカメを見せたりして、そうこうしてるうちにTIME UP!!
最後に、
「Thank you!!」
と言って彼が気に入ったという“500系新幹線”の写真をあげてほっと一息。
「あぶねぇー…なんとか最後まで話を持続できたぞー!」
終わってみて思ったことは、とりあえずヘタクソだけど話しまくったな、と。でも相手の発言がイマイチ聞き取れなかったな、とも思った。
ここで、大勢の生徒は授業へ行く。でも、この時間、授業のない生徒もいるようで、その人たちが学校を案内してくれるという。5班(?)ほどに分かれて見学。僕らの班に案内してくれるのは、日本語を習ってる女の子。
「マズハ、タイイクカンニイッキマショー!」
別にカタカナで書く必要ないぐらい上手な日本語だった。
体育館は、最近建て替えられたというが、少々キレイすぎる。「あと20年使うんだ!!」とか言って最近、慌てて耐震工事を始めたどこかの学校の体育館とは大違いである。
次はグラウンド。
「プラスチックダケドネ。」
なんて言ってたけど、人工芝が生えてる時点で日本とは違う。これはすばらしいなぁ。ただただ唖然とするばかりだ。
誰もいない理科室を見学した後、授業をしている教室の見学へ。まず思ったことが、随分少人数だな。。ということだ。しかも、授業中の生徒がこっちに向かって手を振っている。僕もなんとなく振り返す(^^ゞ
次は校長室。誰もいないが、案内している女の子が、中へ入って良いという。しかも、置いてあるチョコレートを食べても良いとまで言うのだ。ぉぃぉぃ、勝手にそんなことして良いのかよ。
次は日本語の授業をしている教室。誰も居ないので中に入ってみる。置いてあるプリントを見てビックリ。
「おぉ。これの英語版は僕らもやったことあるぞ!」

コレ

コレ

他に、パソコン室や、何か講演会をやっているホール、音楽室を覗いた後、お互いの文化に関する質問会。話すと長くなるのでここでは割愛。
お昼になったので、食堂へ行く。僕は友人達と3人で食事をしていると、現地の高校生(男子2人、女子1人)が同じテーブルに座って、いろいろ質問をしてくれた。
「フランスゴはハナシマスカ?」
…フランス語!?
友人が英語しか話せないと答える。彼女は、フランス語とイギリス語(たぶん)を習っているそうだ。でも日本語は習ってないらしい。って、日本語話してるじゃねぇかよ。。僕らからもっと積極的に話すべきだったかなと思ったけど、質問に答えているだけで食事の時間も終わってしまった。
すると、他のテーブルで食事をしてた僕らの友人Y君がやってきて、僕らと話していた現地の女の子に一緒に写真を撮って欲しいと頼んだ。そして、何故か僕にカメラを渡して「撮ってくれ」という。ファインダー越しに映るY君のニヤけた顔を見つつ、シャッターを切る。彼(Y君)は、本当は女の子とのツーショットを求めていたらしいのだが、もう一人、現地の男の子も入り、3人での撮影になった。
折角なので、僕らも撮ってもらおう。別にツーショットとか望んでないので、同じテーブルで食事を食べていた友人3人、現地の高校生3人、まとめて撮ってもらおうと、今度はY君に撮影をお願いしたのだが、、、逃げた!!僕らの頼みを無視するかのようにそそくさと逃げた!!なんなんだアイツは!!
結局、現地の高校生との記念写真は1枚もないまま終了。
そんなわけでちょっと残念な気分に浸りつつMarin Academyを出発して、サンフランシスコへと戻る。この辺りは晴れているのだが、サンフランシスコ付近にはまだ霧が残っていた。サンフランシスコの周りだけが霧に包まれていて、高層ビルの頭だけが霧の上に顔をのぞかせているその様は、まるで、雲の上に浮かんだ街のようであった。

霧に包まれたサンフランシスコ

霧に包まれたサンフランシスコ

そしてゴールデンゲートブリッジ。ようやく頭が顔を出し始めた程度で、まだまだとても見える状態ではなかった。残念!

ゴールデンゲートブリッジ…

ゴールデンゲートブリッジ…

バスはサンフランシスコの海岸付近にある「ピア39」前で停車。ここから約4時間、班別での市内自由行動である。午後6時にホテルに戻ってこれるなら、どこへ行っても良いのだ。ヤッター!

ピア39

ピア39

僕たちのグループは3人。6人ほどで1グループというところもあるが、時間が少ないので、できるだけ少人数の方が良いと思っていた。が、さっそく意見が分かれ始める。1人が、「ピア39」内にある水族館を見たいというが、僕を含む2人は、「ピア39」はパスしてどんどん先へ進まないと時間がないと言う。困った。。。
ひとまず、お互い意見を言い合いながら、「ピア39」を海岸沿いに一周する。すると、人がたくさん集まっている。なんだなんだ!?そこには、大量のシーライオンが。カワイイ〜

シーライオン

シーライオン

シーライオン

シーライオン

シーライオンを見た後も尚、意見が分かれっぱなし。水族館に行きたい派は「せっかくここまで来て何も見ないんじゃ意味がない」。僕たち2人は「せっかくここまで着たからこそ水族館ではなく町並みを見るべき。」このグループ、班長は僕である。ここでケンカしたら後が気まずい。何とかしなければ。。。
一周回り終えたところで、水族館の前に来た。僕が券売所の前に行き、ヘタクソな英語でスタッフに質問する。
「How long around here?」
かなりテキトーな英語な気がするけど、とりあえず通じたようで、
「45 minutes.」
という答えが返ってきた。45分、急いで回って30分…。しかし、この水族館、$14である。高いぞ。でもここでケンカしてしまってはおしまいだ。
「しかたねぇ、お前のワガママ聞いてやるか。行こう。」
水族館に行きたかった友人は「ヤッター」と喜んでいる。コイツ単純だな…。一方、僕と同じ、行きたくない派だった友人は「えー…」とは言っていたが、僕が「仕方ないよ…」と言うとしぶしぶ納得。
こうして、「ピア39」内の水族館「アクアリウム・オブ・ザ・ベイ」に入館。水深約90mのクリスタルトンネルを通り、サンフランシスコの海に住む魚たちを見ることができる。サメなどを見たが、ほとんど急ぎ足で終了。結局20分程度で一周してしまったかも。やはり$14は高い…。

アクアリウム・オブ・ザ・ベイ

アクアリウム・オブ・ザ・ベイ

続いて、この近くにある「コイト・タワー」へ行く。「コイト・タワー」は小高い丘の上にあるのだが、地図を見る限り、「ピア39」方面からは丘の上へ上る道はない。実際に近づいてみると、なるほど、「ピア39」側は崖になっている。やはり遠回りして道のある場所から上るしかないか。諦めかけたそのとき、細くて目立たない階段を発見。こんなもの、地図には乗っていないが、行くだけ行ってみよう。この階段、かなり急で息切れしてしまうほどである。どうやら、住民用のものらしい。だいぶ上がったところで、ようやく道路に出た。しかし、道路を渡るとまた階段。ここでようやく「コイト・タワー」の案内板を発見。この道で間違っていないようだ。

もうすぐ「コイト・タワー」

もうすぐ「コイト・タワー」

息をぜぇぜぇ言わせて階段を上りきると、目の前に「コイト・タワー」があった。サンフランシスコ地震で活躍した消防士への敬意を表して建てられたもので、先端部分は消防ホースを模してあるという説がある。

COIT TOWER

COIT TOWER

(もしかして、タワー内部も階段だったりして。)
いやな予感がしたが、実際はエレベーターだった。このエレベーター、恐ろしいことに、ドアは手動。しかも、自動で扉の位置で停車してくれるわけではない。添乗している係員が、扉ぴったりの位置にあわせて、スイッチを切るのだ。行き過ぎたらどうなるんだよ…。
恐ろしいエレベーターから降りると、そこには絶景が広がっていた。サンフランシスコの特徴である坂がとてもキレイに見渡せる。ユニオン・スクエアの方には高層ビルが立ち並ぶ。そして、さっき来た「ピア39」の方まで、とにかくサンフランシスコが一望できる。


COIT TOWERの上からの景色

COIT TOWERの上からの景色

COIT TOWERの上からの景色

COIT TOWERの上からの景色

美しさに感動するとともに、一つ気づいた。
(僕ら、クラスの中で高低差は誰よりも大きいな。水深90mの場所に行った後にここに来たんだから。)
「コイト・タワー」を出た後は、長い坂を下り、チャイナタウンへと入る。町並みはまるで中国。にしても、なんとも汚らしい街である。歩いていると、ものすごい臭いが鼻を突く。店先で、海産物をそのまま売っているのだ。これが、ものすごい臭いを放っている。

CHINA TOWN

CHINA TOWN

とりあえず、買うものもないので町並みを見つつ通過。このままStockton Streetを進むと、「ユニオン・スクエア」へと入ってくる。ここはまるで新宿や原宿と言った感じだ。「ユニオン・スクエア」では、NIKEの展示イベント(?)みたいなのをやっていたし、周辺にはブランド品店が立ち並んでいる。

ユニオン・スクエア

ユニオン・スクエア

ここでも買うものがないので町並みを見つつ通過。あ、でも、お土産もそろそろ買っておきたいと思ったので、雑貨屋さんにより、日本で売ってない味のドリトスやメントスを大量購入。これ、お土産ってことで(^^ゞ
後はSutter Streetをひたすらジャパンタウン方面へと歩く。時間も、余裕で間に合いそうなので、のんびりと。やがてジャパンタウンへと入ってきたところで、まだ時間があるので、「ジャパン・センター」と呼ばれるショッピングセンターへ言ってみる。なるほど、ジャパンタウンというだけあって日本の物がいっぱいだ。日本語ONLYのプリクラ・「紀伊国屋書店」・日本語で書かれた無料情報誌(しかも表紙は上戸彩)などなど。
友人がお土産を買うのを待って、無事時間内にホテルに帰還。部屋に戻り1時間ほど休憩したあとは、昨日より少し離れた場所にある、イタリア料理店へと向かう。

イタリア料理店(名前わからず…)

イタリア料理店(名前わからず…)

皆適当なテーブルに座るのだが、僕の目の前には、元ALTの先生(僕らが1年の時のALT、今はアメリカに住んでいるそうで、今回特別に全行程同行してくれてます。)が座る。学校の英語の授業ではほとんど話したことはなかったけど、話してみると、適当な英語でも頑張って聞き取ってくれる上、それを正しく直してくれるし、なんかすごく良い先生だったんだなぁーと実感。
肝心の料理もすごくおいしかった。おそらくアメリカに来てから一番おいしい夕食だ。
ホテルに戻って、荷物の整理を開始。明日はアメリカを去る日だ。
しかし、やはり疲れて今日もウトウト…
はっ!と目が覚めると、午前2時でした(^^ゞ
ってことで今日はここまで。

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